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Art and Face

アートの輝きを見つけるブログ

象鯨美術学院代表/彫刻家 西村浩幸さん

自分だけの技術と感性を磨く
芸術家の土台を作る

象鯨美術学院代表/彫刻家 西村浩幸さん

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プロの芸術家やデザイナーと出会える サロンのような予備校 
象鯨美術学院を運営

1985年に東京芸術大学卒業後、味わい豊かな彫刻作品を生み出し、数々のコンクールに入賞し頭角を表してきた彫刻家 西村浩幸氏。その功績は、作品制作だけではなく美術予備校で数々の優秀な教え子を排出してきた所にも見える。
2009年より、大手美術予備校から独立し、自身が代表を務める『象鯨美術学院』(大磯、横浜)を創設。小規模の画塾ながら多くの若者を芸大、美大へと導いていると話題だ。そんな『象鯨美術学院』設立の経緯、また他にはない特長を西村氏に詳しくお聞きした。 

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インタビュー当日 大磯校 講評会の様子 

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合格実績が伴い活気づいてきた2014年
横浜に新校舎を設立


―まずは『象鯨美術学院』設立のきっかけを教えてください。 
私はもともと、大手の美術予備校で20年以上講師を務めていました。大阪、東京、横浜とさまざまな場所で学生を教えてきましたが、大手の予備校で長く過ごすうちに組織のなかでできることに限界を感じ始めたんですね。そして、自分の画塾を立ち上げることを思い立ちました。長年、講師としてたくさんの教え子と出会い、いい講師陣も育ててきていましたから、独立しても十分可能性はあると思ったんですね。
そして施設の費用や生徒募集など、いろいろ苦労しながら、大磯と日吉に象鯨美術学院を設立しました。
近頃は中学校や高校などに訪問していたかいもあり、生徒数が増えてきているところです。何より何回かの受験シーズンを経て、合格実績が明確になりました。ここ数年、東京芸術大学をはじめ、多摩美術大学武蔵野美術大学など数多くの大学に生徒を排出してきました。それがきっかけになり、少しずつ象鯨の魅力を理解してもらえ、生徒が集まりやすくなってきているんです。
今年からは日吉にあった日吉校を横浜に移し、横浜校としてスタートしました。横浜という都心に校舎を開くことができ、生徒にとっても通いやすくなったので、より活気づいて受験に専念できる環境になると思います。 

[横浜校]

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2014年度より開校された横浜校。横浜駅からすぐのため通いやすい。

[大磯校]

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ギャラリーも併設されている大磯校は、さまざまな芸術家が交流に訪れるサロンでもある。


―象鯨美術学院の特長を教えていただけますか? 
象鯨には、縦と横の2つのつながりが大切にされています。
まず一つ目、横のつながりは“学科の壁がないこと”です。大手予備校では人数が多いために油絵学科、日本学科、デザイン学科、彫刻学科、工芸学科とそれぞれの学科に生徒が独立して分かれてしまいがちです。しかし、象鯨では、デザインの先生が日本学科を教えたり、油絵学科の先生がデザインを教えたりと隔たりがないんです。
それと言うのも、私はどの学科を目指していても芸大、美大受験に大切なのは、デッサン力と自分独自の感性を磨くことだと思っているからです。デッサン力と言うのは学科に関係ありません。感性を磨く上では、学科の隔たりは邪魔になるほどです。もちろん、同学科の先生にしか分からない技術もありますから、デザインの生徒にはデザインの先生が教えるときもしっかりあります。しかし基本は、先生は学科に関係なく教え合います。すると生徒同士も学科に関係なく交流し、仲が深まります。デザイン学科の生徒がゴッホに興味を持ったり、油絵学科の生徒がデザイナーの作品を参考にしたりと横の関係のなかで、興味の幅が美術全体に広がります。
大学でも他学科の生徒と交流を深める機会は以外と少ないんです。卒業生に話を聞くと、大学内でほかの学科に知り合いがいたり、ほかの学科の知識にも深かったりと言うのは大きな強みになっているようです。 


デザイナー、芸術関係者が集うイベントで
プロの仕事を間近で学べる 

 

2つ目、縦のつながりはOB会である『象鯨会』の存在です。私は長年講師をしてきて約1000人の教え子がいます。上は47歳から下は20歳の大学生まで、それぞれ美術業界で活躍しています。そういったOBたちが主体となった会が『象鯨会』です。つい先日は『象鯨企画会』というイベントが横浜校で開催されました。大手のデザイン会社で働いるOBや独立してフリーランスでデザイナーをしているOB、第一線で活躍している画家や彫刻家などが、それぞれの仕事や制作活動をプレゼンテーションして、お互いの仕事をつなげようと企画された会です。もちろん、横浜校と大磯校の生徒は全員参加。社会で活躍しているデザイナーや作家の話を身近で聞くことができました。

そういった先輩方の話を自然と聞ける環境のために、生徒たちは自分のやりたいことを自然とより深く考えることができているようです。

学科に隔たりがない横のつながりと、先輩と知り合い学ぶことができる縦のつながりの二つを築けることが象鯨の最大の特長ですね。 

[学院生活の様子]

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風通しのいい雰囲気のために、他学科の生徒同士でも交流を深めやすい。 
モチーフも趣向が凝らされている。 

[象鯨企画会]

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多くのOB、生徒が集まり、お互いの仕事をプレゼン。交流を深めた。 

先生の言うことは全てではない
大切なのは自分の絵を確立させること 

―技術指導について。特に重視されているデッサン力を生徒たちはどうやって磨けば良いのでしょうか? 
デッサン力と言うのは、「リンゴが描けるようになった。だから人物が描けるようになる」というものではありません。何枚も、何枚も繰り返し練習して、自分なりのコツをつかんでいくことで、全体として徐々にうでが上がっていきます。
だから4月に入塾した生徒たちには「毎日、“誰よりも描く”という気持ちを持て」と言っています。そして、自分の描き方を確立することですね。ある先生が「こうやって描くんだ」と教えたとしても、それが自分に合っていなかったり、しっくりこなかったりしたら、他の方法を試してみてもいいんです。講師の先生の描き方と同じ方法で上手くなるのではなく、自分の方法を見つけることが大切です。
それを基本として、講師の先生から学んで欲しいのは「この先生はどうして合格したんだろう?」というところ。先生方は実力があって、芸大や美大に合格していますので、その先生のどんな部分が評価されたのか? 学べる部分はどこか? と自分の目で見て、考えることです。それが後々、自分の力になっていく。
そういうふうに予備校生のうちから自分だけの力を磨くことを重視して象鯨では指導していきます。 
[象鯨美術学院 生徒•卒業生作品]

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西村浩幸氏プロフィール

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略歴
1960年大阪生まれ
1986年東京芸術大学卒業
1985年東京芸術大学安宅賞

ー受賞歴ー
2000年第6回鹿島彫刻コンクール入選
2004年第8回鹿島彫刻コンクール銀賞
2007年第10回鹿島彫刻コンクール奨励賞
2009年第11回鹿島彫刻コンクール入選
2010年第10回大分アジア彫刻展大賞
<象鯨美術学院の情報はコチラ>
http://www.zougei.com
象鯨美術学院の最新情報については
同学院のHPをご覧ください。
※西村氏は、amigoという名で「fish京子ちゃんプロジェクト 」の発信も行っている。