Art and Face

アートの輝きを見つけるブログ

銀座で過ごす上質な時間「川合朋郎 個展 やがて来る朝」

 

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展示の様子

12月上旬の土曜日、銀座のNICHE GALLERY で行われている「川合朋郎 個展 やがて来る朝」を見にいきました。

川合氏は、2003年に東京藝術大学 大学院美術研究科修了課程を最優秀で修了されたあと、静岡県の三島で精力的に作品制作を続けている画家です。

今まで、NICHE GALLERY で個展を9回、開催されてきたとのことですが、私はそのうち4〜5回ほど訪れて作品を拝見しています。

落ち着いた雰囲気と華やかさを持つ、NICHE GALLERY。

川合氏の作品雰囲気とぴったり合っており、いつも穏やかな気持ちで作品を鑑賞することができます。

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シャンデリアが作品を優しい光でつつみます。奥にいるのが川合朋郎氏。

数年前、同ギャラリーで拝見したときの川合氏の作品は、広々とした青空を基調に「洞窟に住む人々」が哲学的に描かれていました。厳選された色味(水色と白)で描かれており、さわやかな空気が伝わって来るような作品でした。それはそれで素敵でしたが、ここ最近の川合氏の作品は「瑞々しさ」や「温かさ」が前面に現れるようになりました。

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「家族愛」がテーマとして伝わってくる作品も多く、作品内に「愛情」「温かさ」、それらを通して見える「自然の美しさ」などが含まれているように感じました。

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満点の星空が描かれている作品も。「冬空の美しさ」「愉快な人々」「炎の温かさ」など一枚の絵からいろいろなものを感じることができます。

 

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展示名にもなっている作品、『やがて来る朝』

作品に変化があったのは川合氏を取り巻く環境が大きく影響していると思いました。

人生をステップアップし、環境が変わることで、より豊かさを内包する作品に進化してきたのだと思います。

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丸いキャンバスに描かれた作品。赤い果実に手を伸ばす子どもの無邪気さが見てとれます。どことなく神話のワンシーンを思わせます。

 

先週レポートさせていただいた菊池氏の個展でも感じましたが、(記事は下記)

日々の感動を積み上げた色彩 「菊地雅文~ジャポニスムスム~」 - Art and Face

絵は年齢を重ねるほどに豊かになっていきます。それは画家の人間性が素直に作品に現れるからです。

私もできるならば、川合氏や菊池氏のように年齢を刻んでいきたいと思いました。

 

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金色と濃い青があしらわれた作品は、油絵表現であるにも関わらず、日本らしさが感じられます。下地の透け感や筆さばきなども高度な技術が使われています。

技術レベルも高く、絵描きとしても参考になる作品ばかりです。

 

川合朋郎個展「やがて来る朝」は2018年12月7日(金)まで開催中。日曜日は休廊となるのでご注意ください。

詳細は下記ニッチギャラリーオフィシャルサイトに掲載されています。

NICHE GALLERY GINZA ニッチギャラリー - EXHIBITION

 

イルミネーションで輝く銀座にどうぞ繰り出してみてください。