Art and Face

アートの輝きを見つけるブログ

様々な作家と出会え、鑑賞できるグループ展 『Tomorrow ABSTRACT 』

銀座のギャラリーQにて2018年2月5日(月)-2月10日(土)まで開催されていた『EXHIBITION ARCHIVES 2018 Tomorrow ABSTRACT 展』に行ってきました。

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 出展作家は

大塚 弓絵さん・大矢 侑輝さん・片山 摩利恵さん・内藤 瑞樹さん・沼田 浩一さん・橋野 友希さん・林 正伸さん・望月 厚介さん・有美子さんの9名。『Tomorrow ABSTRACT =明日の抽象』というだけに、抽象画が多く出品されていました。

私は出品作家の有美子さんから展示のお知らせを頂き、最終日の10日に作品を拝見してきました。有美子さんの温かい作品に感銘を受けると共に、油絵の可能性に気づかせてくれるような作品にも出会うことができました。また、展示はとても賑わっており、私が訪れていた二時間ほどの間に何人もの人が入れ替わっていました。

 

グループ展とはなにか

まずグループ展について私の知っている範囲でお話しようかと思います。

グループ展とは複数の作家が作品を出品し展示を行うことです。

通常4名から10数名くらいの規模をグループ展というかと思います(3人だと3人展、2名だと2人展と呼ぶことが多い気がします)。

グループ展の開催経緯としては、例えばギャラリーが過去出品した作家に呼び掛けたり、サークルや同級生など個人的な付き合いのある人たちがグループを組んで開催するなどという例が多いかと思います。

※詳しくはもう少しじっくり調べて「グループ展について」という記事を後ほど作成してみようかと思います。

 
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情熱に生きるアーティスト・有美子

まずピックアップするのはもちろんアーティスト有美子です!

彼女は私の多摩美術大学時代の友人であり、今でもアートについて話せる貴重な存在です。私だけではなく、彼女からパワーや刺激を受けている人は多いのではないかと思います。彼女は在学中からアート活動などに活発でその存在は大学内でも有名でした。

彼女は見ためこそキュートですが、人と臆せず垣根なく接する人柄で、その情熱と真面目さで相手も自分も成長させることのできる人でした。いつも力強いエネルギーに満ちています。

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自分の想いに真っ直ぐな彼女は、大学卒業から6年が経った今でもアートへの情熱に溢れています。そんな彼女が本展に出品した作品からは、彼女が元々持つ情熱と大人の優しさを感じることができました。

 

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『月が綺麗ですね』油彩・カンパス サイズ:220×273  制作年:2013

 

 

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『○?△?◻︎?』木枠・アクリル絵の具・毛糸 サイズ:455×380  制作年:2018 

 

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『かつて人間は丸かった/ドゥローイング』紙・鉛筆・クレヨン サイズ:310×260 制作年:2018

 

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『かつて人間は丸かった/ドゥローイング』紙・鉛筆・クレヨン サイズ:310×260 制作年:2018

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『かつて人間は丸かった』

 紙・鉛筆・クレヨン サイズ:1000×1000 制作年:2018

 

『かつて人間は丸かった』は枠の色がピンクになっており、白壁に反射しているところが可愛らしい作品でした。

本人に作品について教えていただいたところ

『かつて人間はまるかった』はギリシャ神話のアンドロギュノスをモチーフにした作品とのことでした。

アンドロギュノスについては下記のサイトに詳しい説明が載っていたのでリンクを貼らせていただきました。

ギリシャ神話とアンドロギュノス

(Hatopia 鳩子のホームページより)

有美子さんは、去年からこのアンドロギュノスをモチーフに制作をされているそうです。「人と人が引き合う強さを表現したい」というコメントをいただきました。

 

また夏目漱石の「I love you」の翻訳をタイトルに置いた作品『月が綺麗ですね』は2013年制作の比較的、年数が経った作品ですが、アンドロギュノスの2人の間に流れる空気は、きっとそういうものだろう…という理由で今回の展示に出品されたそうです。

初めは気づかなかったのですがピンクで「好き好き大好き」と書かれていて、「これはパッションに溢れた作品だったのか」と納得がいきました。

 

また『○?△?◻︎?』という少し変わったタイトルの作品は、

「本当はほぼ同じ長さの紐が、お互いに影響を与え合って、○っぽく見えたり、△っぽく見えたり、◻︎っぽく見えたりしてる作品。社会の中で人間がどう見られているのか…。実は、こういった感じ(本当はほぼ同じものなのに、お互いへの影響で違って見える)ということではないか?」と思われた作品ということでした。

 

作品について教えていただき、私は

「「愛」について、「生き方」についてこの展示は有美子さんが日々の中で考えていることが作品にダイレクトに現れてるのだな」と感じることができました。

 

 

沼田浩一さん『見つめあう季節』に感銘

 

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『見つめあう季節』

油彩・カンバス サイズ:各227×158 

 

またアーティスト沼田浩一さんの作品も私は個人的にとても好きでした。油絵をフラットに重ねた色味が美しいと思いました。

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下地の質感も美しく、一見シンプルな作品ですが、こだわりがそのまま魅力になっている絵画でした。

やはり私は油絵好きの人間なので、このような作品をみると感銘を受けます。

油絵の宝石のような輝きと、透明感をしっかりと感じさせてもらいました。

 

そのほかにも、素敵な作品が多く、また一人ひとり個性豊かな展示でした。

たくさんの作家の中から、自分好みの作家さんを見つけるのもグループ展の楽しみ方だと思います。

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オラクルカードで未来を占う有美子

展示を拝見したあと、友人数名でランチにいきました。

その際、有美子さんが各自に占いをしてくれました。

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しっかり占いたいことと連動したカードの引きに驚きました。

そして有美子さんの占いの解釈も素晴らしく、

アーティストであり、占い師であり、ベリーダンサーな「有美子」の可能性を改めて感じました。

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有美子(Yumiko)   Profile

1986 三重県生まれ

2012 多摩美術大学絵画学科油画専攻 卒業

2014 多摩美術大学 大学院油画専攻 修了

 

グループ展 

2007   「火星人の森」 HEROITOUSTUSIO美術研究所、三重

2008 「しりとり展」多摩美術大学、東京

   「via art2008」シンワアートミュージアム、東京

2009 「marble & marble 展」多摩美術大学、東京

   「marble & marble 展」ギャラリーQ、東京

   「第7回尾道帆布展」立花自然活用村、広島

   「生展」多摩美術大学、東京

2011 「one of all all of one 展」 3331 アーツ千代田内、東京

   「39アート展」 Gallary 工房 ”親”、東京

2012 「第35 回東京五美術大学卒業制作展」国立新美術館 、東京

   「2011 多摩美術大学美術学部卒業制作展」多摩美術大学、東京

     「39advance展」Gallary 工房 ”親”、東京

   「460人展」 矢田市民ギャラリー 、愛知

   「etteda2012 」 ミョンドンギャラリー、ソウル

2013 「etteda2012 」TEMPORARRY CONTEMPORARY GALLARY、東京

   「闇に見る」展 Gallary 工房 ”親”、東京

   「on paper] 展 多摩美術大学大学美術館、東京

2014 「第37回東京五美術大学卒業制作展」国立新美術館 、東京

         「少しあかるくなる展」相模原市民ギャラリー、神奈川

   「2013 多摩美術大学博士前期課程修了制作展」多摩美術大学、東京

            「30 voice,30 variations」Gallary 工房 ”親”、東京

   「99人展」ギャラリーQ、東京

   「第6回三井不動産商業マネジメント・オフィース・エクスビション」

                       浜町センタービル、東京

2015 「99人展」ギャラリーQ、東京

         「SUPER OPEN STUDIO」アトリエボイス、神奈川

2016 「津の街を描く展」津リージョンプラザ、三重

     「99人展」ギャラリーQ、東京

     「SUPER OPEN STUDIO」アトリエボイス、神奈川

2017 「The Inside 展」ギャラリーQ、東京

   「99人展」ギャラリーQ、東京

   「SUPER OPEN STUDIO」アトリエボイス、神奈川

   「Heartwarming2017展」ギャラリーQ、東京

 

Residence

2009 「Regreen Arts!2009〜風の谷へ」、山梨

   「第7回尾道帆布展」立花自然活用村、広島

 

Awords

2012 「2011 多摩美術大学美術学部卒業制作展」、福沢一郎賞

2016 「津の街を描く展」、平治煎餅賞

 

 

(2018年2月現在)